シリーズ目次
さて、就活生に贈るスーツの着方アドバイス、第二弾はネクタイとシャツについてです。
引き続き、自分に有利な印象を与えるためのイメージ戦略として、いかにスーツを着るかということを考えていきます。
自分に合った色ではなく、色彩の効果でネクタイを選ぶ
その1の記事で、印象というのは半分以上が視覚情報から構成されると書きました。
視覚情報の中にはもちろん色彩も含まれます。
我々は、意識的にしろ無意識的にしろ、色彩の影響を大きく受けながら生活しています。
色彩が人の心理に与える影響は大きく、病室の壁紙を変えただけで治癒率が変化したり、教室の色彩に気を配っただけで生徒の成績が伸びたりということは、一度は聞いたことが有るのではないでしょうか。
これだけ大きな影響を持つ色彩の効果を、イメージ戦略に取り込まないわけにはいきません。
自分の好きな色や似合う色ではなく、自分が訴えたいイメージ、売り込みたいイメージに合わせてネクタイを選びましょう。
色別のイメージ
ネクタイによく使われる代表的な色とそのイメージを挙げますので、受ける企業が必要としそうな資質や自分が売り込みたいイメージを考えつつ、参考にしてみてください。
- 赤
- 自信、パワー、情熱
- 青
- 冷静さ、理性、知性
- 緑
- 協調、落ち着き、優しさ
- 黄色
- 喜び、希望、若さ
色だけでなく、その濃さも重要です。
淡い色はお祝いの席でつける色なので、かなり浮ついた雰囲気になってしまいます。
明度、彩度ともに少し控えめに、赤ならコカコーラの赤、青ならポカリスエットの青までの明るさに抑えましょう。
※こういう色やこういう色はダメってこと。
※黄色はもともと明るい色なので、小さなドットが入っているものなど、柄を使って色調を抑えるのもいいですね。
柄は無地か小紋。レジメンタルタイは注意!
色が決まったら次は柄です。
ネクタイには、レジメンタル(ストライプ)やドット、ペイズリーなど様々な柄の生地が使われます。
中にはキャラクターを上手にあしらったものもあって、ネクタイ選びは本当に楽しいものです。
が、就活生が選ぶとしたら無地か小紋が無難でしょう。妥協してレジメンタルまで。
レジメンタルは出身校などを表す場合があるので、注意が必要です。
また、レジメンタルタイは、スーツやシャツによっては、就活生ではなく高校生に見えてしまうこともあるので難しい面があります。
無地や小紋のネクタイは、色のイメージを強く押し出してくれます。
また、特に無地のネクタイは、スーツやシャツの生地に関係なく、どのような組み合わせでも着用できるのが強みです。
シャツの色は白が基本
私は白一色のシャツって、手入れに気を遣うためあまり好きではないのですが。
しかし、やはり誠実さや信頼できそうなイメージを作るためには、白無地のシャツが最強です。
先日のアルバイト面接でドビー織りのシャツを着ていった私が言うのもなんですが、就職面接に臨むなら、白無地以外の選択肢は無いでしょう。
クレリックシャツや、ステッチに色糸を使ったものなどもありますが、そういうシャツはフォーマルな場にはふさわしくありません。
国家首脳が公式の場で、そういうシャツを着ていますか?おそらく、白一色以外を着ることはほとんど無いはずです。
襟は体格やイメージに合ったものを
ワイシャツの襟には様々な種類があります。
このページが詳しいので参照してください↓
シャツの基礎知識|襟(衿)型について|ワイシャツ通販 ozie
珍しい形も多いです。
一般的なのは、レギュラーカラー、ナロースプレッド、ウィンザー(ワイド)スプレッド、ボタンダウンくらいでしょう。
ただ、これらが一般的だからといって、どれもが誰にでも合うわけではありません。
自分に合った襟の形を選びましょう。
一般的には次のような選択になるでしょう。
- レギュラーカラー
- とりあえずはコレ。オールマイティに使えます。他の襟でも同じですが、襟羽長さによって、ネクタイの厚さや結び方を考える必要があります。
- ナロースプレッド
- 襟の開きが狭いものです。繊細で緻密なイメージです。イギリス風のコーディネートに取り入れられるので、伝統を重んじる、保守的な印象があるでしょう。
- ウィンザー(ワイド)スプレッド
- 肩幅が大きい場合、この襟がとても良く似合います。スポーティな印象です。ネクタイの結び目を大きくして、色を目立たせたい場合も有効です。ただ、少し横柄な印象を与えるかもしれません。
- ボタンダウン
- 起源はスポーツ用のシャツです。フォーマルな場にはあまりふさわしくありません。アイビー・ルックと言われるように、基本的には学生のファッションです。知性と若さを前面に打ち出したい場合は有効でしょう。
袖の形にも注意!
襟と同じように、袖の形にも色々あります。
ジャケットの袖からシャツの袖が覗かないのは言語道断ですが、折り返しのカフスでカフスボタン使用なんてのは、ちょっと就活生としては生意気に映るかもしれません。
丸すぎず、角ばりすぎず、スタンダードな形で、ボタン留めのものがいいでしょう。
カフリンクス用に、ボタンが付いている側にもボタンホールがあると、後々のコーディネートに幅が出て便利です。
いのゆうオススメ、必勝コーディネート
ズバリいきますね。
黒の靴、濃紺無地のスーツ、白無地のシャツ、赤無地のネクタイ
もしくは
黒の靴、濃グレー無地のスーツ、白無地のシャツ、青小紋のネクタイ
どこかで見たことありませんか?
そう、アメリカ合衆国大統領の、典型的なコーディネートです。
大統領には専属のスタイリストが居て、演説の内容や国内外の情勢、主要な聴衆の属性など、様々な要素を考慮しつつ、もっとも説得力を持つようなコーディネートを決めています。
その中でも、不特定多数の国民に向けた演説でよく使われるのが、上の二種類のコーディネートです。
”大統領 演説”とかのキーワードで画像検索してみてください。
とても参考になると思います。
まだまだ続くよ!次はネクタイの結び方
次は、意外と知らない人が多い、ネクタイの結び方についてです。
襟の種類やネクタイの厚さごとに、最適な結び方は変わってきます。
その3では、代表的な3つの結び方と、それぞれの使い方を解説していく予定です。