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初登山で富士山登頂に必要だった装備と知識

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 去る8月6日、日本最高峰である富士山へ日帰り登山してきました。

 3人のパーティー全員が初の富士登山、しかも登りはあいにくの荒天だったのですが、なんとか剣ヶ峰まで登頂、日帰りで帰ってくることができました。

 富士山登頂は初心者でもそれほど大変ではありませんが、やはり山は山です。なめてかかると、いくら夏の富士だといっても大変なことになりかねません。

 そこで、私たちが用意していった装備から、「初心者が安全に確実に登頂して下山することができる」ことを基準に、必要と思われる装備と、必要になる知識を書いていこうと思います。

靴とリュックは妥協しない

 予算が限られていても、この二つは妥協してはいけません。

 靴は必ず、トレッキングシューズか軽登山靴を用意しましょう。
 シューズは、必ずハイカットなど足首まであるもので、最低でも1万円以上するものが好ましいと思います。

 私とパートナーは、Dannerのトレックブレイザーというトレッキングシューズを購入しました。

 また、日帰りとはいえそれなりに大きな荷物を、10時間以上の長時間背負って歩くことになるので、リュックサックも疲労度に影響してきます。

 私は自転車用に購入したドイターのトランスアルパイン30を使いました。
 30リットル前後からはアタックザックと呼ばれ、有名どころだけでもドイター、ノースフェイス、グレゴリー、カリマーなど、様々なメーカーが出しています。

 容量は単独なら45リットル以上、パーティーで分担できるなら30リットル以上が望ましいと思います。

 容量はもちろんですが、重要なのは腰ベルト。
 30リットル以上であれば、普通は肩ベルト以外に腰と胸のベルトは付いてきますが、ただのベルトよりはパッド付きやポケット付きの腰ベルトがあるといいでしょう。また、ベルトの調整箇所が多いとより体にフィットさせることができて快適です。

 私の一押しはやはりドイターですね。
 ドイターのザックは、メインの気室以外に細かいポケットが多く、装備を小分けにして使いやすく整理することが可能だからです。また、背中のパッドがザックと背中が密着するのを防いでくれて、熱がこもりにくくなっている上、標準でリュック用のレインカバーが付いているので重宝します。

防寒具と雨具はあって困ることはない

 今回、一番の教訓だったのがこれです。
 用意した防寒具が少なく、しかも雨具を出す前にかなり雨に濡れたためにパートナーが凍えてしまいました。
 雨具はたとえ天気予報が晴れでも必ず持参、防寒具はちょっと多いかな?くらいがちょうどいいです。

 夏の盛りとはいえ、五合目で標高2000m以上、頂上は4000m近いわけで、登山道の気温はかなり低く、山頂の気温は10℃を下回ります。

 一番おすすめの組み合わせは、ゴアテックスなど、雨具にもなる防水防風素材のジャケットと、コンビニ雨具のズボン、防寒具としてフリースを一人当たり2~3枚です。

 雨具は絶対に必要です。風よけにもなりますし、雨に濡れると急激に体温が奪われてかなり体力を消耗しますので、降ってくる前に着ないと大変なことになります。天候には常に注意を払いましょう。

 雨具のズボンについては、できれば靴の足首部分まで覆えて紐やテープで締められるタイプがいいでしょう。
 ただ、下山時に裾が擦り切れる可能性はあるので、無理をして高い雨具を買うよりはコンビニの雨具上下セットのズボンを使い捨てにするのがベターかと思います。

 予算に余裕があれば、登山用のスパッツと呼ばれる、ズボンの裾から靴の足首を覆うものがあると重宝しそうです。

 防寒具は、フリースが断然オススメです。
 登山用のインナーダウンなどがあれば機能的にはベストですが、フリースなら衣類圧縮袋を利用して容量を減らすこともできます。フリースをただ着るだけでは風をよけられないので、風を通さないジャケットや雨具などの下に重ねるのが重要です。

 また、ヒートテック系のタイツやアンダーシャツを着ていくのも有効です。

帽子と手袋、ヘッドライトは必須

 小物装備で必ず必要なのは、帽子と手袋、ヘッドライトです。

 登山道の途中には、手を使わないと登り降りがのがむずかしい場所があります。また、バランスを崩した時に咄嗟に、ゴツゴツした溶岩の表面に手をつくこともあります。

 怪我をしないために、手袋は最低でも軍手、出来れば作業用の革手袋(ホームセンター等で安く入手できるもので十分)を用意したほうがいいでしょう。

 帽子は日よけ、雨除けになります。
 特に雨にふられた場合、頭から体温を逃がさないようにするために、これもゴアテックスなど防水素材がいいでしょう。

 さらに、山頂は寒いので、ニット帽を別に持って行くと快適かもしれません。

 日帰り登山の場合、下山途中で日没を迎えることが考えられます(実際我々はそうでした)。

 日没後に何の灯りもなく下山するのはかなり困難です。最悪の場合、ルートを外れて遭難する可能性もあります。

 そんなことにならないよう、両手を自由に使えるヘッドライトタイプの懐中電灯を用意しましょう。

水は多めに。塩や糖分、アミノ酸も有効

 我々は登りの行程が雨天だったためにあまり消費せず、持っていった水の半分は途中で投棄しましたが、特に晴天の中登る場合は絶対に必要です。
 余裕を見て、一人あたり2リットルは用意したほうがいいでしょう。

 飲んでしまえば軽くなっていきますので、ケチらずにたくさん持って行きましょう。

 途中で水が足りなくなると、山小屋などで買うのはかなり割高になります。

 スポーツドリンクなどでもいいですが、怪我をした時に洗浄用として流用できたり、余裕があればガスストーブとケトルを持って行って山頂でカップラーメンやコーヒーというのもオツなので、水分はただの水がいいと思います。

 ただ、水分だけでは体内のミネラル分が失われてしまうので、それを補給するために塩飴の類が有効です。
我々はクエン酸による疲労回復も兼ねて、ダイソーの梅塩飴を持参しました。

 あと、かなりエネルギーを消費するので、エネルギー源としておにぎり、キャラメルなどの糖分は必要になります。

 さらに、即座に筋肉エネルギーを補給するために、スポーツ用のアミノ酸ゼリーを一人あたり4本持参、3本ずつ消費しました。
これはかなり有効です。
荒天の中ハイペースで登りましたが、登山中は驚くほど疲労を感じずに済みました。

お金は十分すぎるほど持っていく

 富士山登山道にあるトイレはすべて有料ですし、山小屋で休憩するにも飲食品はかなり割高です。インスタントのコーヒーやスープが一杯500円します。

 お金は十分すぎるほどに持って行きましょう。防水ケースに入れておくといいと思います。

高山病と低体温症の知識は必須

 富士山は、それなりに簡単に登れる山ではありますが、日本最高峰でもあります。
高山である以上、高山病の危険は必ず存在します。

 事前に、高山病の症状、対処方法(基本的には発症時点で下山開始するしかない)、予防方法をしっかりと学んでから臨みましょう。

 また、特に天候に恵まれなかった場合は、夏山とはいえ低い気温のなかで身体が濡れ、低体温症を発症する可能性も十分にあります。
低体温症の知識も合わせて学んでおいたほうがいいと思います。

 唇が青紫色になる、震えが止まらないなど、体温低下によって行動が難しくなった場合は、無理せずに山小屋で休憩。場合によっては勇気ある撤退を選択しましょう。

テーピングの知識があれば楽

 登山では膝と足首を傷めやすいのは周知の事実です。
 我々はこれらの負傷を防ぐために、キネシオテーピングを施してから登山に臨みました。

 結果、誰一人として、膝や足首に負傷せず、下山後も快調でした。

 また、固定テーピングは、万が一負傷してしまった場合に有効になります。

 テーピングテープはそれなりに高価なものですが、正しくテーピングを施してから登山し、負傷した場合に備えて固定用のテープングテープを救急キットに入れておくことをおすすめします。

まとめ 十分すぎるくらいでちょうどいい

 山は、普段の生活と違って、持っていった装備が全てです。

 今回我々は、夏の富士山ということで少し甘く見ていた面がありました。

 防寒具も雨具も最低限で、結果として一人が低体温症となり、予定よりも大幅に行動が遅れました。

 何度も登山経験のあるベテランなら、本当に使いそうなものだけを極限まで選択することも可能でしょうが、初心者の場合は「使わないかもしれないけれど入れておく」というスタンスが大事だと思います。

 ただ、携行できる装備には限界がありますから、それが無かったら最悪の場合、命に関わるか否かを基準に充実した装備を準備するべきでしょう。

 トレッキングポール、酸素缶などは、あればもちろん便利でしょうが、ゆっくり動けばポールがなくても登れますし、酸素缶が必要になるほどの高山病なら潔く撤退しましょう。
事実、荒天や低体温症にも関わらずコース標準時間で登頂というハイペースでしたが、高山病は誰一人発症しませんでした。

 ゆっくり深く呼吸することを心がけ、5分程度の小さな休憩をこまめにとることで高山病は防ぐことができます。酸素缶はかさばる上に効果も薄く、乱暴に言ってしまえば必要ありません。我々は用意すらしませんでした。

 無ければ命にかかわるのは、防寒具、雨具、水、エネルギー、そしてお金です。
 これらを優先的に装備していれば、たとえ雨だろうが安全に安心して登頂することができるでしょう。

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