タイトル:空気を読むな、本を読め。
著者:小飼弾
出版社:イースト・プレス
読書人として、ブロガーとして私のメンターである、小飼弾さんの”本の本”です。
私は、”空気を読む”という行為やそれを是とする風潮を非常に嫌っているのですが、それが間違っていないと弾さんに保障されたようで、正直、読んでいる間に何度も快哉を叫びたくなりました。
両親は徹底して”ウチはウチ、他所は他所”と言って私を教育しましたし、保育園の時分からテレビと言えばNHKのニュース番組とドキュメンタリーでした。
小学生になってもドラゴンボールも知りませんでしたし、テレビを観たいという感情もあまり覚えませんでした。
どうしても観たかった番組は、毎週月曜日のゴールデンタイムにNHKでやっていた、『生きもの地球紀行』ぐらいでしょうか。
おかげで今でも、基本的にケーブルテレビのドキュメンタリーしか観ませんし、地上波はどのチャンネルがどの放送局かも定かではありません。
そして、その分、本だけは際限なく与えられました。
書店ではいくら使っても許されましたし、図書館でも両親の分のカードまで使って借りました。
更に何より、寝室と両親の書斎には壁一面の本棚がありました。
読む本が無い、ということは今まで生きてきた21年間、一度も経験したことはありませんでした。
他所がどうであろうと、それがウチの教育でした。
現代には、この”ウチはウチ、他所は他所”という考え方ができる人が少ない。
少なくとも私の周りにはそれなりに存在しますが、世間一般を見渡せばかなり少数派ではないかと思います。
自分が”KY”と呼ばれることを恐れる人にとって、この本は衝撃的なのではないでしょうか。
1ページ目から、いきなり”空気なんか読んでいたら確実にバカになります”と弾言されている。
ああ、前の上司に聞かせてやりたい!
弾さんの読書法、本に対する姿勢、読書歴、情報の取り扱い方が凝縮されたこの本。
この本を読めば”読書”の全てがわかると言っても過言ではないかも知れません。
なにしろ、著者はおそらく、質・量共に日本一の読書家ですから。
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